こんにちはMitoです。
初めてエンジニアっぽい記事を書いてみます。先日SwichBotの動力に何が使われているのか知りたくて分解してみました。
SwitchBotとは
自宅の照明スイッチや家電製品のスイッチに後付けすることによりスマートフォン等で遠隔操作できるIoTデバイスです。

利用シーン
取り付けに特殊な工具は必要ありません。入切したいスイッチの隣に両面テープで貼り付けるだけです。
スイッチモードで使用する場合は付属の『スイッチモード専用パーツ』を使うことで押し引きできます。


設定方法
付属の説明書通りに従って設定してきます。
・まずスマートフォンにアプリをインストールします。


・本体に挟まっている絶縁シートを引き抜きます。

・スマートフォンのBluetoothをONにするとSwitchBotとペアリングされます。

・入切したいスイッチの隣にSwitchBotを貼り付けます。

・アプリからON-OFFできることを確認したら設定完了です。
電池交換方法
購入したばかりなので私はまだ必要ありませんが、電池式なのでいずれ電池切れになります。
交換方法もとても簡単で使用電池はCR2リチウム電池です。
・表の蓋を矢印の方向から爪をかけて開きます。

・蓋を開けるとすぐ電池が見えるのでマイナス側から外しましょう。

・新しい電池を入れて蓋を閉めて下さい。

分解
※しつこいようですが、分解はあくまでも自己責任で行っています。メーカー保証等受けられなくなります。
ここからが本番。
電池を外すと底にはマイナスドライバーを突っ込んでくれと言わんばかりの溝があります。

溝にマイナスドライバーを突っ込みゆっくりと開けていくと基板が出てきました。搭載されているのは、BLE(Bluetooth Low Energy)モジュールですね。

SoCなのでBluetooth送受信とマイコンによるアクチュエータ制御、メモリ機能がこれ一つに搭載されています。このSoC、市場価格約450円程度で買えるなんて安っ!

基板を止めているネジが見当たらず、二重に基板が重なっているように見えます。おそらく両面テープで付いていそう。

ピンセットで優しく持ち上げると、上の基板が剥がれ予想通り両面テープで貼り付けられていました。下の基板は何も部品が実装されておらず、ネジで3か所止められています。


ネジを外すとギアードDCモーターが出てきました。もしかしたらSG92Rあたりのマイクロサーボが入っているかと思いきや、検知するセンサすら入っていないんですね。


ギアードモータの減速比が大きく惰性で数十回転したところで2-3°程度の誤差なのでしょう。『2-3°ずれていてスイッチが押せないじゃないか!』なんていうヤバメな人はいないですもんね。…たぶん。

この手のギアードモータはAmazonで調べると200-700円となっています。仮に間をとって500円くらいとしておきましょうか。
この構成で仮に国内製造の場合、
SoC搭載基板 | 750円 |
ギアードモータ | 500円 |
CR2リチウム電池 | 200円 |
電池端子 | 80円 |
外装とその他部品 | 50円 |
組立費 | 120円 |
合計 | 1700円 |
合計1700円程度かな?と思います。海外での現地調達/組立であれば40%くらいコストが下がるかって感覚であってますかね?エンジニアさんのご意見聞いてみたいところです。
※あくまで試算なのでLot数は明言せず。
オープンソースライブラリ
基板を外してモーターケーブルをラズパイのGPIOにつないで制御しようと思ったのですが調べてみると、SwichBotのPythonスクリプトが公開されているようでした。分解する必要なかった…
https://github.com/OpenWonderLabs/SwitchBotAPI
ラズパイカメラで人物検知したらSwichBotが動作するように作りこもうと思索していますので、こちらは完成次第、本記事に追記します。
SwitchBotファミリー
スイッチボットにはたくさんの周辺機器や応用機器がメーカーから発売されています。
SwitchBotハブミニ

複数のSwitchBot製品と部屋中の家電製品をインターネットに接続するゲートウェイです。
赤外線リモコンとSwitchBotアプリを紐付けることで一つにまとめて一括集中管理することができます。
SwitchBot温湿度計

Bluetooth接続でスマートフォンから室内の温湿度を確認することができます。しかし、これの真骨頂は上記のSwitchBotハブミニとつなげることで発揮します。
ハブミニとの接続で外出先から温湿度を監視することができ、例えばペットがいる部屋の温度を監視して温度コントロールが必要な場合はハブミニ経由でエアコン操作すればいいわけです。
SwitchBotスマート加湿器

この加湿器もアプリをインストールすることでスマートフォンからコントロールすることができます。しかし、これの真骨頂はw上記の「SwitchBotハブミニ」と「SwitchBot温湿度計」とつなげることで発揮します。先の例で外出先から温度コントロールできる内容に追加して湿度調整も出来ちゃうわけです。SwitchBotさんの商品展開はすごいな。
まとめ

IoT機器が世の中に流通し始めて6-7年くらい経過し、SwichBotを取り上げるのも今更な感じはしますが、まだまだ新たな使用用途が生まれてきそうなガジェットだと思います。
世の中いろいろな機能が集約されていき、もはや機械構造設計など旧世代の技術になろうとしている中、メカニカルにスイッチを押すこの『機械』はまさしくIoTにおける『T』の存在を示す逸品ではないかと思います。
そういえばIoTという言葉はすっかり市民権を得ましたが、M2M(Machine to Machine)という言葉はひっそりと消えていきましたね。がんばれ『M』!

それでは楽しいIoTライフを!